会社や店舗、商品などの広告を発信する方法のひとつに看板が挙げられます。
集客や利益などを伸ばすために看板製作を予定している方も多いのではないでしょうか?
看板を製作・設置する際は、法律について意識することが大切です。
法律に違反してしまうと、大きな問題が発生します。
今回は、看板製作に関わる建築基準法について解説させていただきます。
建築基準法とは何か
建築基準法は、建物と土地に関する法律。
看板だけでなく、住居や店舗、学校などを建てる際にも関わってきます。
安全な生活を送れるようにするために定められています。
看板を設置した後、何が起きるか分かりません。
火災や地震、積雪などの対策は最低限意識することが重要です。
看板設置を行う際に建築基準法でチェックする項目
建築基準法でチェックする項目は何か気になっているのではないでしょうか?
1枚の看板を製作する上で以下の3つをチェックすることが大切です。
・構造計算書
・看板等の防火措置
早速ですが、各項目について解説させていただきます。
これから、看板製作を予定している方は一度参考にしてください。
工作物確認申請
皆さんは一体どのくらいの高さに看板を設置しようと考えているでしょうか?
看板によって、高さが異なります。
4m以上になる場合も少なくありません。
高さが4m以上の看板は、工作物確認申請が必要です。
地震などの荷重・外力に対して安全な物にしないといけないことが決められています。
建築主事または指定確認検査機関に確認を受け、工作確認済証を工事の前に取得しましょう。
看板は多くの方に注目されるかどうかが重要になってきます。
製作・設置する際は何mの高さに設置すると良いか一度検討することをおすすめします。
構造計算書
構造計算書は、看板などの構造計算の概要・仮定条件・計算式・試算結果などについてまとめた書類を指します。
建物の安全性を守るために構造計算が行われます。
工作物確認申請の際に必要です。
建物によっては、1,000枚以上を超える場合もゼロではありません。
看板には、さまざまな力が加わります。
あらゆる状況に備えるためにも、構造計算が必要です。
建物によっては、建築士の関与が求められます。
店舗や看板などが新たに必要だと感じた際は、信頼できる建築士との繋がりを持つことが大切です。
看板等の防火措置
看板を製作・設置する上で火災に注意したいところ。
防火地域内に看板を設置する際、規制が設けられています。
3m以上の場所または建物の屋上に設置する看板は不燃材料で製作もしくは不燃材料で覆う必要があります。
可燃材料で製作してしまうと、他の建物に飛び火してしまう可能性があるからです。
火災による被害を抑えることも看板製作で求められます。
防火地域は、市街地での火災の危険を防除するために定められた地域。
都市計画法で定められています。
防火地域として、住宅密集地や幹線道路付近などが挙げられます。
どこに看板を設置するか一度検討しましょう。
建築基準法に違反した場合
建築基準法には、罰則が設けられています。
違反してしまうと、懲役刑や罰金刑が課せられます。
違反内容は以下の通り。
・構造耐力に係る基準など重大な実体規定違反の設計等
・建築確認・完了検査・中間検査に関する違反
ここでは、建築基準法の罰則について紹介するので、看板や建物に関する法律に関心を持っている方は一度チェックしてください。
建築物の是正命令・工事施行停止命令等違反
建築物の是正命令・工事施行停止命令等に違反してしまうと、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が課されます。
法人の場合は、1億円以下の罰金です。
構造耐力に係る基準など重大な実体規定違反の設計等
構造耐力に係る基準など重大な実体規定違反の設計等に違反した場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が課されます。
法人に課される罰金は1億円以下です。
建築確認・完了検査・中間検査に関する違反
建築確認・完了検査・中間検査に関する違反した際は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課されてしまうので、注意してください。
法人に課される罰金も100万円以下です。
建築基準法以外の法律を守ることも大切
看板に関係している法律は建築基準法だけではありません。
1枚の看板を製作・設置するためには、建築基準法以外の法律についても押さえておくことが重要です。
多くの方の安全を守るのはもちろん、街の景観を守るためにも、さまざまな点に配慮しましょう。
建築基準法以外にも、以下の法律が関わってきます。
・道路法
・屋外広告物法
・各自治体が定めている条例
想像している以上にさまざまな法律が関係していると感じた方も多いのではないでしょうか?
各自治体によって定めている条例が異なります。
どの地域で商売を行っていくかは人それぞれです。
法律はもちろん、各自治体が定めている条例についても目を向けましょう。
集客や利益を伸ばすためには、多くの方への気遣いも大切です。
地域への配慮が欠けていると、評判が悪くなるかもしれません。
建築基準法に則った看板を設置するために必要なこと
看板の製作・設置を建築基準法に則って行うためには、どのようなことが必要なのか気になっている方もいるのではないでしょうか?
ここでは、建築基準法に則った看板を設置する際に必要なことを何点か紹介します。
綿密なスケジュール管理
工作物確認申請や構造計算書の作成などを踏まえると、十分なスケジュール管理が求められます。
1日でも遅れると、その後のスケジュールに大きな支障が出てしまうからです。
看板が必要だと感じた際は、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
設置後の点検と報告
看板を設置した後、定期的に点検・報告することが大切です。
どの看板においても、時間が経つにつれ、劣化していきます。
メンテナンスや交換が必要かどうかをいち早く把握し、柔軟に対応していくことが求められます。
建築基準法に則って看板製作を進めるなら業者に相談するのがおすすめ
看板製作を行いたいけど、建築基準法について詳しくない・看板製作に関する技術がないなどの悩みを抱えている方が多いです。
これから、看板製作を行うなら、看板製作業者に依頼するかどうか検討しましょう。
全国各地に看板製作業者が存在します。
納得のいく取引を進めるためにも、以下の点を押さえてください。
・看板製作に関する実績があるか
・アフターフォローの有無
最後に、看板製作業者に依頼する際のポイントについて説明させていただきます。
法律に則ったアドバイスができるか
看板に関する法律に則って、的確なアドバイスができるかどうかが決め手になります。
気になる看板製作業者を見つけた際は、どのようなスタッフが所属しているかチェックしてみてはいかがでしょうか?
看板製作に関する実績があるか
実績の有無も依頼するかどうかの決め手です。
看板製作業者のホームページに記載されている実績をチェックし、看板製作に関する技術があるかどうか判断してください。
アフターフォローの有無
看板を設置した後、どのようなアフターフォローを行っているかどうかもチェックしておきたい部分のひとつに挙げられます。
いざという時に備え、アフターフォローが充実している看板製作業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
看板製作を行う際、建築基準法について知っておくことが大切です。
多くの方の安全を守るためにも、素材選びやどのくらいの高さにするかなど、さまざまなものに目を向けてください。
建築基準法に違反してしまうと、懲役刑や罰金刑が課される可能性があるので、注意したいところ。
看板に関する法律が分からないと感じた際は、信頼できる看板製作業者に相談することをおすすめします。
場合によっては、思いもよらないアドバイスが頂けるかもしれません。
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